導入事例

Case

船井ファストシステムを
導入いただいている企業様へのインタビュー

1施行当たりの業務時間を40%短縮!分業体制構築により、残業時間や休日出勤率を80%削減できた事例

About 株式会社典礼サービス 様

株式会社典礼サービスは岩手県二戸市にある葬儀社で、昭和62年に創業し、現在の金田一節子氏が2代目となる。創業者の「この街と共にを信条に、ご家族様にもずっと寄り添い、心に残るサービスを提供する」という想いを大切に、葬儀の手配・進行に加えて、仏壇・仏具等の販売も手掛けている。

導入前の課題と、導入を決めたきっかけ・理由を教えてください。

金田一様:

kintone導入前は、葬儀に関するすべてのことをノートにまとめていました。お客様のご住所、お名前、ご親戚情報等、個人情報、お客様のご要望を含めたすべての情報をノートに手書きで記載していくという形の運用でした。創業以来30年分の葬儀情報が詰まったノートが棚にずらっとならんでおり、ご家族、ご親戚の方からご依頼をいただくときに、そのノートを棚から見つけて、前の情報を確認していたので、必要情報を探し出すのにすごく時間がかかっていました。

創業以来30年分の葬儀情報が詰まったノート
金田一様:

また、発注時も葬儀家情報をそれぞれの注文用紙に何度も何度も手書きで転記する。という本当にアナログな状態でした。そんな中、船井総研さんが開催されている、葬儀社向けの勉強会で、他社がkintoneを中心にデジタル化に取り組んでいる話を聞き、自分たちも少し変化しなきゃならないなと思ったのがきっかけです。
最初にkintoneを見たときは「自分たちが何回もノートを見返し、用紙をひっくり返していたものがすべてこの中に整理されているの?!」と衝撃的でした。「この中に入力するとみんなが見れるようになるの?!」という感じですね。ノートをめくって、転記してという作業をどうにかしたい!と思っていたので、まさにぴったりのツールだなと思いました。


インタビュアー:

すごくアナログな管理をされていたんですね・・・そこから導入を決意したのにはどういった理由があったのでしょうか?


金田一様:

kintoneを知った時期と、創業から30年間会社を支えてくれたベテラン社員が複数名定年を迎える時期が重なっていたんですね。若い人が多く入社してくれた今こそ、業務フローをデジタル化するチャンスだと思い、導入を決意しました。

株式会社典礼サービス様に導入いただいた船井ファストシステムforエンディングCRM

どのようにkintoneを導入していったのか教えてください。

金田一様:

実は導入した当初はうまく使えなかったんです。というのも、従業員に使ってもらう前に、最低限のお客様の情報が入っていないと、「これは使える!」と思ってもらえないんじゃないかと思って、私が使い始めたんですが、もともとパソコンが不得意なこともあり、時間もなく片手間になってしまい、なかなか進みませんでした。


インタビュアー:

顧客データのインポートをZOOMでお手伝いさせていただくのですが、Excelの加工作業が必要になるお客様が多いですね。例えば、電話番号が半角か全角かで統一されていないことです。この作業もExcelの機能や関数をある程度わかっている場合、少しまとまった時間があれば修正できるのですが、Excelの機能や関数がわからない場合だと、kintoneにインポートするために、Excelの機能から学ぶ必要があり、ここで躓いてしまう会社様がいらっしゃいますね。
金田一様はどのように解決されたのでしょうか?


金田一様:

もう自分ですることをあきらめました。私が四苦八苦している間も、目の前でみんなが困っているという状態が続いていましたので、思い切ってデジタルネイティブの若い世代の方に任せたほうがいいと思って任せてみたんです。


インタビュアー:

その方はどういう方だったんですか?


金田一様:

Excelが得意な事務員さんですね。ただ、事務員さんにkintone導入のすべてを任せるのは重荷になってしまうと思ったので、船井総研のコンサルタントの方にも導入サポートを依頼しました。
2人に任せることで、私が思っていた方向へどんどん進めてくれまして、もう私が出る幕ではないなと判断し、私自身は全体設計や全社に浸透させるための動きをとるようになりました。


インタビュアー:

外部の専門家がいることで、担当者の方もより心強くなったでしょうね。
では、具体的にどこから取り組んでいったのか教えてもらえますか?


金田一様:

一番初めは施行DXから手をつけました。2度打ち、3度打ちに転記していた業務がここにはたくさんあったので、これをなくすことから始めました。例えば、供花の受発注を一つとっても、受注の際に小さなメモを書いて、それを清書し発注書を作成し、FAXで注文を出す。この時点で3回転記しています。そしてお客様向けに請求書を作る際にも請求書の内容、請求書の封筒の宛名とまた2回転記作業をしていました。
kintoneを使って、受注、発注、請求書で記入する情報は、一度入力したら同じ情報を二度打たなくていいようにしました。

株式会社典礼サービス様のデジタルトランスフォーメーション


インタビュアー:

なるほど。転記業務というわかりやすくデジタル化効果がでるところから始められたんですね。


金田一様:

はい。次に取り組んだのは、CTIです。導入したのはカイクラというツールですが、カイクラはkintoneと連携させることができるCTIで、電話がかかってきたときにkintoneに入っている情報をパソコン画面に表示させることができるので、事前にお電話でご相談いただいていた方や、過去に施行を依頼していただいたことがある方だとお名前が表示されますので、スムーズにお電話を受けることができるようになりました。

カイクラを利用時、パソコン上にkintone登録情報が表示される様子

インタビュアー:

業務を圧迫している認識を誰もが持っているところからスタートしていき、デジタル化の成功体験を作られていったんですね。とても良い取り組み方法ですね。ではそこから、全体設計や全社浸透させるための動きについて教えてください。


金田一様:

各業務の標準化と、デジタルに取り組んでいく目標、計画を共有しました。
各個人の業務がばらばらなままkintoneを使っても、うまく使えないだろうと思いましたし、kintoneを使ってどういう会社を目指しているのかを示したほうが、安心して働いてもらえると思ったので実施しました。また、「今入力している作業は何に繋がるのか」を分かった上で取り組んでもらいたいという思いもありました。


インタビュアー:

デジタル化、デジタルトランスフォーメーションを取り組むにあたって、「今までのやり方をそのままデジタルに置きかえようとする」や、「目的を共有されず、いきなり入力せよといわれた」というような失敗例がよくあるので、御社が取り組まれた事はとても重要なことですね。
既存の業務フローを変更していくのはとても大変だと思うのですが、どのように進められたのでしょうか?


金田一様:

定年退職を迎えるディレクターが複数いたので、ディレクターの採用活動をしていて、kintoneを導入した頃に、20代のデジタルに明るい子が採用できました。
通常、新人が入社すると、病院へのお迎えから一通りマスターしてもらうのですが、現状の業務フローを、kintoneを活用した業務フローに変更してもらうことを前提にディレクター部門に配属してもらいました。配属先の方々にも、「彼女は営業担当として一連の業務を勉強するのではなく、kintoneの構築を考えるために配属してもらいます」とはっきり伝えました。
そしてその方と、現状の課題はどこにあるのかを把握し、その課題はkintone上で解決できないのかを考えていきました。
また、kintoneのことを勉強してもらうメンバーをほかに2人つけ、わからないことがあればこの人に聞けばいいという状態を作ったので、抵抗感はあったと思いますが、進められたと思います。

導入するときに、経営者が気を付けた方がいいことはありますか?

金田一様:

担当者1人だけにすべてを任せることはやめたほうがいいと思っています。
当初、担当者1人を選んで、「この方にkintoneを覚えてもらいます」と全社に発信したのですが、結局、「その人がやっていればいいじゃない」という雰囲気になってしまい、無関心な方も出てきてしまいました。
そこで、オンライン研修などを開催して、複数名で覚えるということを実施して、操作できる人を増やし、巻き込んでいきました。それがとてもよかったですね。
「これってどうするんだったっけ?」というようにお互いに聞きあえる関係を作ることでどんどん浸透できたように思います。
担当者が1人だった場合、「相談できる人がいない」ということで、停滞していたかもしれません。社内に何人も同じレベルで話ができる方がいると加速的にデジタル浸透が進むのではと思います。
また、社内への定着浸透に対しても経営者自身で舵をとってやっていく必要があると思います。「今やっていることはどのようなことに繋がっているのか」を常に伝えて、目的からブレないように進めていくのは経営者の仕事かなと思います。

現在、kintoneをどのように利用していますか?

金田一様:

お客様から訃報の電話をいただき、病院までお迎えに上がるのですが、その時からkintoneへ入力を開始しています。
まず、kintoneの顧客管理アプリの中で、事前に相談いただいている方なのか、過去に弊社でお葬式を挙げさせていただいた方のご家族の方ではないかどうかを調べます。情報がある場合は、お迎えに上がる担当者にその情報を印刷して渡しています。現場でスマホを見ながらだと少し違和感があると思うので、こちらは紙にしています。kintone導入前はノートを見つけてそのノートを印刷していましたので、かなり業務効率が上がりました。

顧客管理アプリの中で、事前にご相談いただいているのか既存顧客のご家族の方ではないかどうかを調べる様子

金田一様:

続いて、お客様との打合せでは、喪主様や故人様の情報を入れて、どのような葬儀にされたいかのご希望をお伺いし、寺院と日程のすり合わせをします。この時にすべての情報をkintoneに入れています。kintoneに入れると、葬儀の御通知状が作成できるようになっているので、印刷してお客様にすぐにお渡しできるようになっています。
最後に、どのようなプランでするのか、どのような会葬品を使うのか、お食事はどうするのかなどをお聞きし、お見積りをだすのですが、この見積書もkintoneからワンクリックで作成しています。

kintone内の情報を反映した見積書がワンクリックで出力される様子

インタビュアー:

御通知状や見積書は、以前は手書きだったのでしょうか?


金田一様:

御通知状は会葬礼状のソフトに入力して作成していましたね。見積書自体は手書きで作成していましたが、記入内容は都度ノートを確認して必要情報を一から探し、入力していかねばならないので、即座に出すことができず、お客様にお渡しするまでにとても時間と労力がかかっていました。kintoneによって、短時間で人手もかからなくなったことはよかったです。


インタビュアー:

ありがとうございます。受注となったら発注があると思うのですが、そこはどのように利用されているのでしょうか?


金田一様:

発注書作成アプリがありますので、こちらに入力することで、発注書の帳票が印刷できるようになっています。出来上がった発注書のPDFデータをパソコン上で確認した上で、問題なければ、kintoneからワンクリックでFAX送信できるようにしています。
以前は発注先から渡されているExcelに手書きで記入してFAXしていたので、用紙を印刷して記入して・・・という流れだったのがkintoneですべてできるようになりました。

kintone内の情報を反映した発注書がkintoneからFAX送信される様子

インタビュアー:

大きく変わりましたね。営業やバックオフィス等、現場の方々からどのような声が上がっていますか?


金田一様:

帳票一つ作成するにも、担当者それぞれが聞いたことを小さなメモ用紙に記入したものを確認しながら作成していたので時間がかかり、急いで書くと字が読めない!と発注先の方からクレームをもらうこともありましたが、kintoneで出力することで、「すぐに作成できるし、綺麗に作成できる」のがよかったと言っていますね。

典礼サービス様が利用されているkintone連携・拡張機能ツール一覧

導入してどのような効果がありましたか?

金田一様:

ご葬家情報を担当者以外にも簡単に共有できるようになったので、担当者以外でも、満足度を下げることなく顧客対応できるようになりました。そして、次第に分業体制がとれるようになっていきましたね。
例えば、発注業務一つでも、以前はお客様との打合せ終了後、打ち合わせをしたディレクターが発注業務もやっていましたが、今は内勤の事務メンバーが発注業務をしています。ディレクターの業務負担が軽減でき、ディレクターが本来すべき仕事に集中することができるようになってきましたね。

kintone導入により実現できた分業体制の一例

インタビュアー:

分業体制が取れることによって、どのような効果があったのでしょうか?


金田一様:

葬儀は急に入ることがあるので、以前は担当者が休日であっても呼び出しがあることが多々ありましたが、分業制ができるようになったことで、担当者以外でもお客様との葬儀の打ち合わせを進めることができ、出勤日に担当者に引き継ぐということができるようになり、休日出勤率は80%減少しています。休日出勤だけではなく、残業時間も削減できていますね。


金田一様:

また、今までは、施行するのでいっぱいいっぱいだったのが、月4回の内覧会や年2回のイベントを開催、月5000枚のポスティングや事前相談での入会案内なども行えるようになり、社員研修として、グリーフケアの勉強会や、和尚さんをお招きした勉強会の時間も取れるようになりました。


インタビュアー:

転記作業や確認作業に使っていた時間を売上につながる取り組みやサービス向上に時間を使えるようになったのは大きい成果ですね。他にもありますでしょうか?


金田一様:

単価の下落の原因を突き止めてすぐに対応するというようなこともできるようになりました。
具体的には、新型コロナウィルスの影響で会食しないことが多くなり、料理の発注数が減り、1件単価が下落して売上が落ちていました。しかし、kintoneにデータをいれていたおかげで、外出自粛が本格化する前、2020年3月時点で「料理」の金額が落ちていることがわかり、お料理のギフトカタログを提案することで売上を戻すことができました。

kintone導入後、お客様への対応はどのように変化しましたか?

金田一様:

担当者以外でも顧客対応が可能になったので、お客様への対応がよりスピーディになりました。例えば、お客様が支払いに店舗の方へいらっしゃった時、今までは担当者に連絡をして、どのように対応すればいいかを確認していましたが、今ではkintoneを見ればわかるので、誰でも対応することができるようになりました。

kintone導入によるお客様対応の変化

インタビュアー:

お支払いに来てくれたお客様をお待たせすることなく対応できるようになったのは、大きな変化ですね。


金田一様:

はい。転記作業や、担当者への確認作業など一つ一つは数分の仕事になりますが、数分でもなくなると、お客様のために使える時間が増え、お葬儀の際に今まではお写真を飾るだけだったのですが、思い出のビデオやスライドショー作成を始めました。お客様から、「良かった、思わず涙してしまった」というお声をいただけました。


インタビュアー:

素敵ですね。「ご家族に寄り添い、心に残るサービス提供をしたい」という想いをしっかり実現されていますね。

kintone単独ではなく、kintoneに連携するシステムやkintoneの拡張機能なども積極的に活用されていますが、デジタル投資を積極的に行っている理由を教えてください。

金田一様:

元々、それほど大きな商圏ではないので、次々に出店することは考えておらず、投資するならデジタル化かなと思っていました。
金額については、「まずは導入してみて、使えるかどうか判断しよう」と思っていました。
もし試してみて使えないようであればやめる。そこは勉強のための費用だったと割り切ろうと考えていました。結果的に売上の2%ほどをデジタル投資していますね。船井総研さんからも売上の2%をデジタル投資していくことが利益に繋がるといわれていましたので、本当にそうなったなと思いました。とはいえ、導入当初は利益に繋がっている感じはありませんでしたし、とにかく転記業務から脱却しようと思って進めていたら、結果時間が手に入り、利益にも繋がってきたという感じですね。


インタビュアー:

時間が手に入るって、すごいかっこいいです。


金田一様:

kintone導入前、船井総研さんから「時間が手に入ることが利益に結びつく」と言われていましたが、正直よくわかっていなかったです。
でもとにかく時間が欲しかったですし、ノートから脱却して転記業務をなくし、紙も少なくしていきたかったし、休める会社にもなりたかった。それだけでしたね。時間は買えない。24時間は増やせない。だからこそ、時間を増やすことができたデジタル投資はすごくいい投資だったと思っています。

今後どのような取り組みをしていくのか教えてください。

金田一様:

新型コロナウィルスの影響で、対面での接客が減り、見込み客づくりが以前よりも難しくなってきています。
外部環境に左右されず、新しいお客様と出会えるような仕組みづくりを、LINE等をつかったデジタルマーケティングを行っていきたいと思っています。
また、kintoneで集めたデータを活かして、より詳細でリアルタイムな分析ができるようにBIツールを活用していきたいと思っています。リーダーが育ってきているので、その人たちが使いこなせるようになってもらいたいなと思っています。

デジタルシフト、デジタルトランスフォーメーションに取り組みたいと思っている会社様に向けてメッセージをお願いします。

金田一様:

導入当初は私ももちろん迷いましたけど、やってみると意外に面白くて夢中になりました。
本当にアナログで、「パスワードって何?」「IDって何?」の状態で、kintone導入時、船井総研さんには、「忘れた、わかんない、これじゃない、あれじゃない」と言ってた私でしたが、今では経営に活かせるまで使いこなせるようになっています。

是非みなさんもkintoneを導入なさって、買えないはずの時間を買っていただきたいと思います。