株式会社むさしのは埼玉県秩父市を中心に展開している葬儀会社。 「お葬式のむさしの」として仏事のトータルサービスを提供し、秩父郡市内に5つの葬儀会場と仏事の相談ルームを開設。 2021年よりkintoneを導入。 今回は常務取締役の高橋賢司様にお話を伺った。
導入事例
船井ファストシステムを
導入いただいている企業様へのインタビュー
紙での顧客管理を脱却!kintoneと連携システムの導入により葬儀件数1.2倍・生産性向上により従業員が休みを取りやすい会社づくりに成功した事例


kintone導入前の課題、導入を決めた理由を教えてください

導入前は、複数のシステムを組み合わせて使っていたので半ば強引にどうにか連携させようとしていました。
保有している会場が複数あるうえに、オンプレミスのシステムでしたので、「このパソコンは施行情報の入力用」「このパソコンは請求書の出力用」というようにパソコンごとに業務を行っていました。
そのため、パソコンが故障してしまったら施行情報の入力ができなくなったり、請求書の発行ができなくなるというようなリスクがありました。
そこでグロースクラウド(旧船井ファストシステム)を知り、kintoneの導入を決めました。
大きな導入の決め手は2つありまして、一つ目は、複数のシステムをなんとか一本化したかったというのと、二つ目は、クラウドのシステムがよかったという点です。
どこにいても、どのパソコンからでも同じデータを確認できるようにしたかったので、ネットにさえ繋がっていればいつでもどこでも見れるクラウドのシステムが魅力的でした。

kintone導入を決定される時に他のシステムで検討されていたものはございますか?

すでに導入しているシステムを使い続けたり、マクロを組んだりと、もちろんほかの選択肢もあったのですが「自社にあったシステムにしたい」という思いがあったので、簡単にカスタマイズできるkintoneを選びました。
kintone導入後、社内での入力浸透や活用促進で行った取り組みについて教えてください

導入初期は、kintoneを優先的に利用してもらう部署から使ってもらうようにしていたので、段階的に社内展開を進めました。
具体的には事務のメンバーから利用を開始し、徐々に施行担当メンバーにも普及していきました。
kintoneのアプリは、顧客管理アプリ、施行情報アプリ、葬儀請求アプリの3つのアプリを最初からセットで使い始めました。

入力促進の取り組みや活用してもらうために行った事はありますか?

月に2回、船井総研のコンサルタントとの打ち合わせがあったので、その打ち合わせに私だけではなく現場の社員も同席してもらって一緒に使い方を覚えていきました。今の運用になるまで、月2回のkintoneの打ち合わせを約半年続けましたね。
kintoneを導入してどのような効果がありましたか?

一番の成果は、業務管理をだれでもできるようになったことです。
施行情報は基本パソコンで入力をしていますが、火葬場へ向かう車の中や移動中はスマホからもkintoneを確認したり入力するといった使い方も浸透していったので、業務が相当早くなったのではないかなと思います。クラウドのシステムなので、どこからでも同じ情報を確認できるのはやはり良い点だと感じます。
また葬儀の件数も増えましたし、葬儀のアフターフォローを明確に行えるようになりました。
今まではアフターフォローをしたかどうかがあやふやになってしまうことが多かったのですが、kintoneでは明確にアフターフォローのタイミングが分かるようになったので、非常に効果を感じています。

ありがとうございます。どのくらい葬儀件数が増えたかお伺いできますでしょうか?

kintoneの導入前は年間300件程度だったのが、350件~360件程度に増えました。
以前は事前相談やイベントの顧客情報を紙で管理しており、各会場にFAXで共有していました。
お客様から問い合わせがきたら大量の紙の中からパラパラと探すのですが、時間もかかりますし、なかなか見つからないということもありました。
今はそれらの情報を全てkintoneに入力しており、カイクラ連携もしているので、お客様からのお問い合わせがあった時点で過去の事前相談の履歴などがすぐに確認できるようになりました。
結果、1件の葬儀における業務の効率化ができたので、お問い合わせがあった際にお断りすることが減り、葬儀件数の増加にもつながったのだと思います。
カイクラとは?〈https://kaiwa.cloud/〉
株式会社シンカが提供する、「電話業務効率化ツール」で、電話対応におけるトラブルやクレームを無くし、従業員の生産性や顧客満足度を向上させることができます。
「kintone登録項目」と「カイクラの項目」を紐づけ設定することで、kintoneの登録情報をカイクラ上に表示できます。
〈カイクラ公式サイトより参考〉

情報共有ができることでお客様の満足度向上にも繋がりますね!
他に効果を感じられていることはございますか?

週明けの業務を減らすことができました。
今 いままでは、土日に法要があると次週の月曜・火曜日に請求書を作成することが多くありました。
そのため、月曜・火曜は葬儀や法要に加え、請求書作成をする必要があったので非常に忙しかったのですが、今は土日の法事が始まる前にkintone上である程度請求書の作成をしているので、すぐにお客様にお渡しできる状態になっています。


ありがとうございます。
会社全体の風土や文化が変化した点はありますか?

従業員が休みを取りやすくなったと思います。
kintoneでカレンダーアプリを作っており、毎朝の朝礼でスケジュールを確認しているのですが「何時に○○へ訪問してください」という予定を入れると、その日に出勤しているメンバーが対応するという仕組みになっています。
誰かに頼みづらくても、カレンダーにそっと入れておけば休みが取れるということで、かなり休みやすくなったと思います。

利用している連携システムを教えてください

レポトン・カイクラ・krewダッシュボードを利用しています。
レポトンでは主に、見積書・請求書・返礼品一覧などを出力しており、カイクラは顧客情報と連携させて使っています。
krewダッシュボードでは全体の売上や葬儀プランごとの売上などを集計しています。kintoneの標準機能では表現が難しいBIを作成することができるので、1つの画面で複数のデータを確認することができるので便利に使っています。
プランやギフトの人気ランキングなども作っているので、あまり出ないギフトの見直しや取扱商品を増やしたりしています。
レポトンとは?〈https://u.repotone.com/〉
株式会社ソウルウェアが提供しているレポトンシリーズは、kintoneで管理している見積書、請求書、各種報告書などあらゆるデータをPDFやExcel形式帳票に出力するプラグインです。
雛形の設定を1度してしまえば、ボタン1つでPDFやExcelの帳票を作成してくれます!
〈レポトン公式サイトより参考〉
krewとは?〈https://krew.mescius.jp/〉
kintoneの特徴はそのままに脱Excelを可能にする3つの高機能プラグイン。
kintoneの一覧をExcelのような使い心地にするkrewSheet。アプリ間での集計が自由自在なkrewData。多彩なチャートとピボットテーブルでデータを可視化するkrewDashboardで脱Excelを目指すkintoneユーザーを協力に支援します。
〈krew公式サイトより参考〉




素晴らしいですね。
このダッシュボードを社内だけでなく、事前相談などの際に活用することはございますか?

はい。使うこともあります。
例えば事前相談で来られたお客様に対し「このプランやギフトが人気ですよ」という風にお伝えしています。
今後、kintoneで実現したいことを教えてください

最近新たに「HRパッケージ」を導入して、人材育成にも力を入れていこうとしています。
これができるのを待っていました!というくらいに、ノウハウが詰まっていて非常に良いパッケージだと思うので、
どんどん活用していきたいと思います。
HRパッケージについて詳しくは下記をご覧ください
https://fastsystem.funaisoken.co.jp/wp-content/uploads/2024/12/【kintone×HR】パンフレット.pdf
最後に、今からデジタル・DX化を進めようとしている企業様に向けてメッセージをお願いします!

もう今や「当たり前だからやった方がいい!」という言葉しかないです。
パソコンからでもスマホからでも使えるようになりましたし、すぐにカスタマイズできる点が良いなと改めて感じています。
数値やデータの見える化もできるようになったので、施行件数で一喜一憂することもありますが、明確に数値を把握できるのはいいですね。
これまでは誰かの記憶や紙の情報に頼っていたことが多かったのですが、全てデータとして見れるようになったので、お名前を打ち込むだけで家族情報や過去の葬儀のご様子も確認できるようになったので、とても便利に利用しています。
やはり導入して良かったと思う点がたくさんあるので、ぜひすぐにでも利用してみてください。