船井デジタル道場
実現したい目的に合わせて、グラフを運用しよう!
こんにちは!はらちゃんです!
私は船井総合研究所に勤務しており、グロースクラウドを導入される企業様のサポートを行っております。この船井デジタル道場では「kintoneに関わるお困りごとの解決策」や「便利な機能」を掲載しておりますので他の記事もぜひご覧ください。
今回の記事では、kintoneのグラフについてご紹介します!
グラフは「目的」+「運用」が大切です!
kintoneでは、標準機能で作成できるグラフがなんと8種類もあります!
もちろんノーコードでグラフ作成ができるので、知識がなくても簡単にグラフを作ることができます!
誰でも簡単に作成できるなら、いろいろなグラフを作ってみようかな!!
kintoneのグラフは簡単に作成できることが良い点ですが、
目的を明確にしなければ、使われないグラフになってしまいます。
簡単にグラフが作成できる一方で、「グラフを作りすぎてしまい、本当に確認したいグラフがなかなか見つからない・・・」なんてことはありませんか?
やみくもにグラフが必要と判断して作成するのではなく、グラフを作成する目的を考えて、その目的に合ったグラフを作成することが必要です。
また、目的に合ったグラフを作成しても、適切な運用をしなければ価値を発揮できないグラフになってしまいます。
グラフを作成する際は効果的に活用してもらえるように、運用のしやすさも考慮に入れることが大切です!
この記事この記事では、グラフ作成に必要な2つの要素である「目的意識」と「運用しやすさ」の考え方を、ケースを用いてご紹介いたします!
グラフの作成方法については下記をご覧ください▼
目的に応じたグラフ作成・運用方法
目的に応じたグラフ作成例
ケース1:業務の目標作業時間と実作業時間の差分を確認したい
A社では、案件発生からクロージングまでにかかる時間が担当者ごとにばらつきがあるため、業務の標準化と生産性向上のために業務改善を進めることになりました。
まずは「目標作業時間」を定め、その上で実際に作業にかかった時間の「実作業時間」を把握することにしました。
目標作業時間と実作業時間の差分を集計し、改善がうまくいっているのか分析したいと考えています。案件の管理はkintoneの案件アプリで行っていて、データも蓄積されている状況です。
業務改善が進んでいるか集計して確認したいが、何か良い方法はないか・・・?
案件アプリのデータを用いることで、
目標作業時間と実作業時間の差分を集計するグラフを作成できます!
今回の目的は、「目標作業時間と実作業時間の差分を集計する」ことになります。
もともと案件アプリには作業時間のデータが登録されていたため、そのデータを利用してグラフを作成することで、目的に合ったグラフを作成することができます。
画像1ではクロス集計表というグラフを用いており、各月・各担当者別の「目標作業時間と実作業時間の差分」を集計しております。
このように目的が明確になっていると、継続的に運用されるグラフを作成することができます!
ケース2:顧客の流入経路を把握したい
A社では、BtoC向けの商品販売を主力事業としており、1年前から業務の管理をkintoneで行っています。
登録したデータが蓄積してきたので、顧客がどの経路から購入に至ったのかについて分析を行いたいと考えています。
特に、HP経由での売上を上げるために4月に行ったサイトリニューアルの効果がどの程度あったのかをkintoneのデータを用いて確認したいです。
視覚的にわかりやすい数値把握をしたいのですが、どのようにすれば、kintoneで適切な効果検証をできるでしょうか・・・?
どうすればkintoneで適切な効果検証をすることができるのか知りたい・・・。
現在の割合を見たいときは「円グラフ」、
割合の経過を見たいときは「棒グラフの積み上げ100%」がおすすめです!
過去から現在までの数値割合の経過を確認したいときには、棒グラフの積み上げ100%がおすすめです。
円グラフを用いることで割合を集計することができるのですが、そのグラフで確認できるものはあくまで集計時点での割合になります。
今回は経路ごとに過去から現在までの数値割合の推移を把握できる状態が理想なため、円グラフではなく棒グラフを利用しました!
同じ割合の情報でも、目的に応じてグラフを使い分けられるのもkintoneの強みですね!
目的に応じたグラフ運用例
ケース3:現場メンバーに売上目標と実績の差異を見てほしい
A社では、社内の現場メンバーに会社の売上目標と現状の実績を確認してもらい、目標の共通認識を持ちたいと考えています。
現場メンバーは日ごろからkintoneに案件の情報(売上など)を入力しているので、kintoneで売上の目標と実績の比較グラフを作成してみました。
しかし、現場メンバーはグラフの存在は知ってはいても探すのが手間で、確認している様子はないです・・・。
毎日社員の目に留まるようにするにはどうすればよいでしょうか・・・?
グラフをスペースのお知らせに貼り付けることで、
スペースに入るたびにグラフを現場メンバーに確認してもらえるようになります。
kintoneでグラフや一覧を作成する際、各アプリごとにグラフを作成します。
そのグラフや一覧を確認するためには、見たいグラフや一覧が設定されているアプリを見に行く必要があります。
複数のアプリに設定しているグラフを日常的に把握するには、グラフの設定先アプリを覚えて、アプリ間を行き来する必要があるため、必然的にグラフの確認頻度は落ち、見ない状態が常態化してしまいます。
毎日kintoneを利用するメンバーに確認してほしい情報(グラフや一覧など)がある場合、ポータルやスペースのお知らせ欄に貼り付けることがおすすめです。
ポータルやスペースのトップ画面であるお知らせ欄にグラフや一覧を貼り付けることで、kintoneにログインするたびに、勝手にグラフが目に入るようになります!
ケース4:複数ある社員賞与査定用グラフを同じ画面で確認したい
A社では今年から賞与の計算方法が変わり、kintoneの案件管理アプリに登録されている案件担当数と売上額で評価されるようになりました。
このため、kintoneで社員ごとの案件担当数と売上額を確認できるグラフを作成したいと思います。
評価の際、利便性も考慮して案件数と売上額は同じ画面で確認したいと考えていますが、基本的に別のグラフは画面を切り替えないと表示されません。
どうにかしてもっと使いやすくできないのでしょうか・・・?
表示形式が「カスタマイズ」の一覧に、グラフの埋め込みコードを貼り付けることで、
複数のグラフを1つの一覧で確認することができます!
複数のグラフを1画面上で確認したいときは、例2で上げた「お知らせ掲示板」のほかに、カスタマイズ一覧に、グラフの埋め込みコードを記述することで複数のグラフを1画面で確認することができます。
ケース3で紹介したスレッド機能についても複数グラフを貼り付けることができるため、用途に応じて使い分けることをお勧めします!
「埋め込みコード」のように利用が少し難しい機能でも、使ってみれば案外簡単に利用することができます。
kintoneのグラフ作成機能は簡単でありながら充実していることも利点のひとつです!
グラフの埋め込みコードの詳細については下記をご覧ください▼
グラフは「作って終わり」ではなく、「どのように使うか」を考えると、より効果的に活用できるので、作成の際は運用方法まで見据えて作成することが大切です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
グラフを作成することは簡単ですが、目的に沿ったグラフを作成し、それを業務に生かすことは非常に難しいです。
これはグラフに限った話ではありませんが、背景や目的に合わせてデータ活用をすることが重要です。
また、目的に沿ったグラフを作成することができたとしても、運用に乗せることができなければグラフの価値は発揮できませんので、グラフ作成の際は上記2点を意識して作成・運用してみてください!