導入事例

Case

船井ファストシステムを
導入いただいている企業様へのインタビュー

新規事業立ち上げに伴い、情報共有やタスク管理に船井ファストシステム(kintone)を活用。誰でも簡単に入力ができる環境でリアルタイム経営を行い成約率が3倍に上がった事例

公開日:2022年06月21日
About 株式会社ワンサポート 様

株式会社ワンサポートは、群馬県や埼玉県北部を対象とした老人ホーム紹介事業を手がけている。「高齢者とその家族の明るい未来」が実現されることを目指し、公平中立・客観的な視点で老人ホーム選びをご相談〜ご入居まで全面サポートし、相談実績は年間400件を誇る。今回は導入から現在に至るまでを、代表取締役清水剛氏、石川忠久氏、青木幸大氏に詳しくお話を伺った。

kintone導入前の課題、導入を決めた理由を教えてください

清水社長

弊社は船井総研さんから提案を受ける前からkintoneを導入していました。何らかの形でデータベースを運用したかったので、Excelで管理していた社員名簿や車両管理をkintoneに移行させて利用していました。

本当に簡単な使い方をしていたのですが、2018年から老人ホーム紹介事業を立ち上げることになったとき、この事業に関しては最初から何らかのシステムを導入しないと管理するのが大変そうだなと感じつつ、良いシステムに出会えずにいたのですが、船井総研さんに課題と要望をお伝えしたところ「kintoneでできますよ!」と言っていただいて、船井総研さんのkintoneパッケージ(船井ファストシステム)の導入を決めました。

インタビュアー

ありがとうございます。他のシステムはどのような点が合わなかったのか詳しく教えていただけますか。

清水社長

1から開発するコストをかけられないので、kintoneのように汎用的に利用できるシステムで検討していたのですが、汎用的に利用できるとはいえ、そのシステムに合わせ無ければ行けない部分があり、それが老人ホーム紹介事業の業務フローと合ってない。という感じですね。その点、kintoneは汎用性が高くカスタマイズも簡単にできることは導入していて知っていたのですが、kintoneの標準機能ではできないのでカスタマイズが必要で、そのカスタマイズにコストをかけるのはシステム開発を依頼するのと同じになってしまうので、自分達で構築ではなく、船井総研さんのkintoneパッケージをベースにしたいなと思いました。

kintoneお知らせ欄。バラバラに入力していたデータをkintone1つにまとめた。

kintoneを導入後、効果が大きかった点を教えてください

清水社長

1番効果があったなと思うことはデータを蓄積できる環境が整ったということですね。今まではスプレッドシートとタスク管理システムを利用していて、もちろん連携などはしていませんでした。そうなると、入力が二度手間、三度手間になるので、毎日入力するのが大変になり、後日でまとめて入力する営業マンがほとんどなんですね。後日まとめて入れてくれるならまだいいほうです。タスク管理システムには入っているけど、スプレッドシートには入力していないという状況も頻繁に発生していたので。タスク管理システムに入っているデータとスプレッドシートに入っているデータを一つ一つ目でチェックして、やっと見たいデータがそろうという状況でした。

kintone導入後はスプレッドシートとタスク管理システムに入れていた情報をkintoneでまとめて入れられるようになったので、毎日kintoneに登録されているかだけ確認しておけば入力に関しては問題ないですし、

日報アプリ。その日1日の営業マンの行動が見れる。
清水社長

入力すべき項目を指定しておけるので、入力される内容の質も上がったなと思います。やはりどの会社もそうかなと思いますが、マメな営業マンは少ないと思います。簡単に入力できるような仕組みを作ってあげることで、正確なデータを蓄積できるものだと思いますね。

活動記録アプリ。活動内容だけでなく、タスク管理も可能。次回訪問予定日は案件管理アプリへ自動で連携される。
インタビュアー

簡単に、正確なデータを蓄積できるようにすることはとても大切ですよね。蓄積したデータはどのように活用されているのでしょうか。

清水社長

主に営業会議で利用しています。営業会議をするときにkintoneに蓄積されたデータから自動でKPIが見られるようになっているので、「今月は少し訪問数足りないんじゃない?」とか「案件数が少ないよね」という話がすぐにでき、目標に対しての乖離を埋めるための施策について考えるということが出来るようになりました。

KPI集計のイメージ。訪問件数や面談数など、予め集計内容を設定しリアルタイムで確認できる。
インタビュアー

ありがとうございます。次に、現場目線での導入効果を石川様から詳しく教えていただけますでしょうか。

石川様

利用しているシステムが複数あったので、どっちに何をどのタイミングで入れるべきなのか分からないという状態でした。社長から実績を聞かれてもすぐに答えることはできませんでしたね。訪問している先から、案件化しているのか、何件しているのか。訪問数と比例しているのか。これらも目視確認していたので、非常に長い時間かかっていましたね。訪問先管理も営業マンの頭の中でやっているという状況でしたね。

今では活動記録アプリにさえ入力すれば他のアプリにも連動して自動でデータの反映や計算までされるので、非常に楽になりましたし、訪問先管理も訪問している先から案件化できている件数も分かります。感覚でやっていた時と比べて差が出ていることもあり、効率的に営業をかけられるようになりましたね。

営業リストアプリのレコード詳細画面。活動記録アプリや案件管理アプリに入力したデータが反映され、ターゲットの状況がリアルタイムで把握できる。
インタビュアー

正確な実績が見れるようになり、営業方法も変わりましたか?

石川様

はい。以前だと営業マンの感覚だけで訪問先から外すということがあったのですが、実は結構案件化していたということが分かり訪問するようにしたなど、優良ターゲットの取りこぼしがないように営業活動ができるようになったと思います。
やはり人間なので相性もあります。担当営業マン自身から「ここは少し・・・」と言われるとターゲット先から外していたのですが、今は数字で見えるようになったため、ターゲットから外すのではなく、担当を変えて対応するという判断ができるようになりましたね。

あとはkintoneだと次回訪問予定日が過ぎていると背景が赤くなるので、訪問忘れがなくなりましたね。kintoneの指示されるまま動けるという感じです。

営業リストアプリの一覧画面。次回訪問予定日を超過した場合は赤色、前日当日の場合は黄色に背景色が自動変更される。
インタビュアー

今までは次回訪問などのアクションはどのように管理されていたのでしょうか?

石川様

この部分も肌感覚になります。タスク管理システムで次回訪問日程の管理はしていたのですが、そもそも訪問する必要があるのかという部分が把握できず、その確認をすることが大変でした。結局、訪問日程はシステムで見るのに、入力するのはスプレッドシートという形で二度手間、三度手間になっていましたね。kitnone導入後は余計な入力・確認時間が減り、訪問すべきお客様が一覧で表示されるので、営業活動に最大限の時間をかけることができます。

案件化した業務も同じですね。長期案件となると3ヶ月〜半年後に入居ということがよくありますが、その追いかけもkintoneが自動的に表示してくれるので楽になりました。

案件管理アプリの一覧画面。長期案件もステータス管理を行うことで簡単に抽出できる。
インタビュアー

やはり情報を一元管理できるところがいいですね。

石川様

ですね。見たい角度から情報を見れるという部分もいいですね。以前だと情報を見たいと思ったときに、集計や絞り込みができないので数えるしかなかったのですが、kintoneでは実際に持っている案件と、リアルタイムで動いている案件が分かるようになったので、実は60~70件案件があったとしても、実際に動いているのは20件くらいということが分かり、無駄な情報を省いた状態で現状把握ができるようになったと思います。

また、営業する際に利用する施設のパンフレット情報の管理が非常に楽になりました。今までは紙ベースで棚にまとめて、営業時に持ち出し鞄から探して出すという作業をしていましたが、今はスマートフォンでkintoneを開いて施設名で検索すればPDFで出すことができます。
最初の入力はとても大変でしたが、その分日々の営業活動は楽になりました。

施設管理アプリ。パンフレットデータや各種情報を蓄積することで簡単にデータを表示できるようになる。
インタビュアー

見たい情報がすぐ出せる環境は大切ですよね。営業会議の方法などにも変化はありましたか?

石川様

導入前の営業会議だと、まず数字を調べるところから始まります。それも今の数字だけでなく過去の数字も必要になるので、この時点でかなりの時間がかかっていました。それがkintoneではデータを絞り込みして見ることができるので、例えば面談率が悪いが、なぜ面談率が悪いのか、案件内容が良くなかったのかもしれない。その期間の案件のデータを見てみようということができます。

そしてすぐに数字を見れるようになると、営業マン自身で振り返りをして気づくことが増えてきたなと思います。私は現場で営業もしつつ、管理者の立場もしているので、他の営業マンに対しても数字をベースにした、適切なフィードバックができるようになりましたし、アドバイスをするためにデータ入力をする・数を数えるという時間がなくなったので、アドバイスをする時間をしっかり作れるようになりました。

会議の開催方式自体は現在も対面で行う形式ですが、以前はホワイトボードにマグネットを使いながら進捗確認していた部分が、スクリーンにkintone画面を投影し会議を進めることができるので、会議の時間は短縮され、質は上がったと実感しています。

貴社はLINEWORKSとkintoneを連携されておりますが、どのような使い方をされているのか教えてください

清水社長

今やっているのはスタッフの体調管理ですね。朝と昼に2回の検温結果と体調報告をLINEWORKSのチャットボットを使って入力するようにして、発熱や頭痛があるなどの問題があった場合に上司にkintoneから通知を出しています。

LINEWorksとkintoneの画面。LINEWorksで入力した内容が自動でkintoneにレコード登録される。もし体調に問題がある場合はkintoneの通知機能で上長に通知が届く。
石川様

あと他事業では、各事業所のキャンセル率を取れるようにしています。キャンセル率がスタッフの評価に影響するので、1ヶ月単位で集計して、それを基に賞与評価するチャットボットも作成し始めているところです。
それまでは事業所ごとにExcelで入力し、1ヶ月分入力したら総務に送るという形でやっていたので、今はリアルタイムで簡単にできるようになりました。

インタビュアー

素晴らしい取り組みですね。LINEWORKSとkintoneを使い分けているポイントを教えていただけますでしょうか。

清水社長

そうですね、やはり全従業員にkintoneを利用させるというのはハードルも高いですし、入力はしてもらいたいけど、閲覧はしなくていいという職種の人もいます。LINEWORKSはコミュニケーションツールとして、全従業員分アカウント発行をしていたので、入力だけ行う従業員に関してはLINEWORKSだけでやっています。LINEWORKSとの連携に関しては青木が頑張ってくれています。

青木様

実はもう1つ、訪問介護事業で利用している介護記録でもLINEWORKSを利用しています。
訪問先で行ったことを記載してもらうのですが、以前はExcelで入力していたためパソコンからの入力しかできなかったのですが、LINEWORKSと連携して携帯から入力できるようになったので、訪問後すぐに入力ができるようになりました。

インタビュアー

LINEWORKSとkintoneを連携して1番効果があったと感じたことはどのような点になりますか?

青木様

リアルタイムで管理者が情報を確認できるようになった点ですね。訪問後忘れる前にその場で入力できるので、入力漏れがなくなりました。
あとはExcelだとどうしても入力を忘れたり項目を飛ばしたりなど、適当に書いてしまう担当者が多かったのですが、LINEWORKSでは必ず決まった質問をされるので、必ず最低限のことは答える、という癖付けができて情報が集まるようになりました。やはりLINEということで慣れ親しんでいるツールだから入力できる、というのもありますね。
あとkintoneとの違いで言うと、入力しなくても保存ができるので1、2個入力箇所を面倒くさいから飛ばしてしまおうということができますよね。しかしLINEWORKSではチャットボットで質問が来るので、必ず返信というか入力をする、という感じになります。

今後、kintoneで実現したいことを教えてください

石川様

今まで肌感覚でしか分からなかった数値が集計できて、それを基に予測して営業活動などができるといいなと思います。
すでに導入して1年経過してkintoneで色々見れることが分かりました。あと1~2年するとよりデータに正確性を持たせることができると思います。1番売上があるパートナーだったり、売上が伸びる月の傾向だったり。そうするとそろそろ繁忙期だな、とかも分かるようになるので、センターピンをついた動きができると思います。

清水社長

船井総研さんから業界のKPIの目標値を教えてもらっていたのですが、その数字が自分達の感覚と合っていないことが多く、うまく行っている会社のKPIでしょ。という感じだったのですが、kintoneを導入してちゃんとKPIがとれるようになり、船井総研さんから言われていたKPIに近づいてきて、自分たちでも達成できる数字だったんだなと思えました。(笑)
もっともっと、営業マン自身が自分の強みや弱みを知ることができ、自分自身の特性を活かして自ら改善して行けるようになればいいなと思います。

最後に、今からデジタル化を進めようとしている企業様に向けてメッセージをよろしくお願いします!

清水社長

システム化やDX化をしようと思っている方に関しては、なるべく早い段階で導入することが1番だと思います。慣れるまでの苦しみは絶対にありますが、早く入れたほうが後々楽になることは間違いないです。
また、どのシステムでもそうですが、新しいものを導入する際には絶対に反対派の人が出てきます。弊社の場合も、他のシステムが馴染まなかったこともありkintone導入時には石川と大喧嘩もしました。しかしいつかkintoneがあることが当たり前になり、業務やマネジメント管理の手間は絶対に減るので、諦めずに導入を進めてみるといいと思います。

石川様

kintone導入時は半信半疑ということもあり、また断念して終わってしまうかもしれないことのために時間を使いたくありませんでした。喧嘩というより反発ですね。実際導入した当初は入力が大変でしたが、入力することで集計する手間は確実に無くなったと思います。
また、現場の立場からも早いうちに導入したほうがいいと思います。やはり日々業務を行いデータが増えてきてからだと、入力が必要なデータがその分増えて大変になるので、早いうちから入力できる環境を整えていくといいと思います。