導入事例

Case

船井ファストシステムを
導入いただいている企業様へのインタビュー

kintoneの導入により情報の一元管理に成功。情報の見える化で所員の数字に対する意識が変わり、売上が1.4倍になった事例

公開日:2023年12月06日
About 弁護士法人美咲総合法律税務事務所 様

弁護士法人美咲総合法律税務事務所は、昭和61年設立の新潟県中央区に位置する法律事務所。税理士・司法書士分野もカバーする総合的なワンストップのリーガルサービスを提供している。事務所の経営に関する数値等が確認できず、また情報の一元化がほとんどできていなかったことから、2021年からkintoneの導入を始めた。今回は弁護士の五十嵐勇先生と事務の小布山理央様にお話を伺った。

kintone導入前の課題、導入を決めた理由を教えてください

五十嵐先生

元々はサイボウズOfficeとExcelを併用していました。サイボウズOfficeでは案件の管理、受電時のやりとりを残すための電話メモなどを利用していました。しかし、アプリ間でデータの連動が出来ていなかったため「あったことを入力するだけ」という使い方にとどまっており、データの活用がうまく出来ていませんでした。

Excelでは利益相反を確認していたのですが、事件種別によってExcelファイルが別々にあったので、ファイルを探すのも大変でした。さらにデータ容量が大きくなるにつれて挙動が非常に遅くなってしまう点や、これ以上Excelでの管理をしていくことは難しいと思い、システムの導入を検討し始めました。

インタビュアー

kintoneのほかに検討されたシステムはありますか?

五十嵐先生

はい。いくつかのシステムは実際に試して使ってみたり、話を聞いたりしたことはありました。その中でも、Excelとkintoneの相性がよく、過去の膨大なデータを引き継ぐことが可能である点と、使用していたサイボウズOfficeを提供しているサイボウズ社が提供しているという点から、kintoneであれば違和感なく移行ができるのではないかと思い導入を決めました。

kintoneを導入してからは、アプリをまたいだデータの連携が可能になりました。電話メモやカレンダーなどの様々な情報が案件や顧客管理のデータと紐づけることができるようになったので、自分が担当ではない案件でも誰が担当しているか、どのような進捗状況なのかが非常に把握しやすくなりました。

インタビュアー

ありがとうございます。kintoneの導入前はご担当者様以外の方の案件情報は共有出来ていない状態だったのでしょうか?

五十嵐先生

そうですね。サイボウズOfficeやExcelで検索して該当すればヒットしていましたが、そもそも情報が集約されておらず、検索自体がしにくいことも課題の一つでしたね。

kintone導入時に行った取り組みを教えてください

小布山様

新しい機能を追加したときは、できるだけ入力の統一化を図るために、所内の所員に研修の場を設けて「アプリの内容が新しくなったので、入力時に注意してください」というアナウンスを流したり、口頭でもこまめに伝えるようにしていました。

現在では入力ルールも浸透しており、まずは弁護士が分かる範囲で住所や電話番号などのデータを入力し、その情報をもとに事務員がデータを整えて顧客管理のレコードを作成するようにしています。

インタビュアー

導入当初から、抵抗感なくご使用いただけていたのでしょうか?

五十嵐先生

正直、導入当初は自社仕様にカスタマイズを進める上で「どうしてこれが実現しないのだろう」と頭を悩ませることもありましたね。

私はkintoneの導入を機に、これまでの管理方法では実現出来なかったことをどんどん実現していきたいと思っていたのですが「kintoneで何がどこまで出来るのか」という全体像が分からないと、カスタマイズ方法を具体的にイメージすることが中々難しいなと思いました。

ですが、船井さんとのお打ち合わせの中で弊所にあった集計用アプリを作成したり、業務にあわせてkintoneを活用するためのアドバイスをいただきながら、今ではある程度活用のイメージが出来るようになり、使いこなすことが出来るようになりました。

小布山様

kintone担当者として、当初はkintoneに関しての知識が一切なく分からないことが多くありましたが、やりたいことを船井さんにお伝えし、具体的にどのように落とし込んで具現化していくのか、というところのアドバイスをいただき実行するということを繰り返し行うことで導入を進めることができました。

現在は完全にkintoneで管理出来ており、kintone導入前に扱っていた案件を検索するときだけは、サイボウズOfficeを使っています。

kintoneを導入してどのような効果がありましたか?

五十嵐先生

そうですね。やはり自分が担当ではない案件も分かるようになったことや、集計にかける時間が減ったと思います。kintone導入前は、事件の処理件数や受任件数、媒体別の問い合わせ割合などが分からなかったのですが、それが今では一瞬で可視化されるので、集客におけるマーケティングにも活用出来るようになりました。

ホームページからの問い合わせ件数が先月と比べて明らかに減っている、ということもリアルタイムで分かるので、すぐに担当コンサルタントの方に状況を共有し対策を検討してもらうという対応が出来ているので、以前よりデータ活用が出来るようになっていると感じます。

※媒体別の問い合わせ割合の円グラフ。どの媒体から何件問い合わせが発生しているのか確認することが出来る。
インタビュアー

kintone導入前はどのように集計をされていたのですか?

五十嵐先生

サイボウズOfficeやExcelに打ち込んだデータをもとに手作業で集計をしていました。例えば、ホームページからの問い合わせ件数を数えてから、そのうち何件面談に至ったのか、何件受任に至ったのかを数えて手計算をしていたので、データ自体はあるものの自動的に集計をすることが出来ていませんでした。まだ課題はありますが、このように手作業で集計をするということが少なくなりました。

インタビュアー

売上が上がったり、残業時間が減ったりなどの数値的な改善は見られましたか?

小布山様

数値的な改善はまだこれからになりますが、所員の意識が変わったと思います。データが見える環境になったことで売上に対する意識が変わったので、これからはこのデータをどのように活用していくのかというところが重要ですね。

※弁護士売上集計の縦棒グラフ。法人/個人で棒の色を変更し、売上を見える化している。
五十嵐先生

事務員も弁護士も全員がすぐに売上を確認することができる状態なので、以前より所内の売上に対する意識はより強くなったと思います。

インタビュアー

ありがとうございます。また貴所の場合だとコメントを非常に活用いただいているという印象がありますが、そのあたりの使い方や使ってよかったという点があれば教えていただけますか。

五十嵐先生

コメントは、レコードのフィールドよりも手軽に簡単に入力が出来るうえに、メンションをすることで通知を受け取ることもできるので、非常にスピーディに反応することができ、案件や事件に関する簡単な指示出しの際によく使っています。

※案件管理アプリの一覧画面。赤枠の数値がレコードごとのコメント数を表している。
インタビュアー

スピーディに反応が出来るようになったことで、進捗の進みや社内処理の速度に変化はありましたか?

五十嵐先生

コメント機能の活用とBox連携のおかげで社内処理が早く進むようになりました。kintone導入前からBoxを活用していましたので、Box連携もスムーズに活用することが出来ました。案件や顧客に関わるデータを格納したBoxリンクをコメントで貼るという運用方法にしたことで、必要な情報にすぐアクセス出来るようになったので非常に楽になったと思います。

Boxでは依頼者から届いた手紙など、案件に関わる書類をスキャンして格納・管理をしているので、コメントとかけ合わせて使うことで、ToDoの依頼もしやすくなりましたし「こんな手紙が届きました」という共有も出来るようになりました。

※案件管理のコメント欄。Boxリンクも活用し、案件に紐づく情報にすぐアクセス出来るようになっている。
インタビュアー

コメントでToDoの依頼をされることもあるとのことですが、ToDoアプリとの使い分けはされているのでしょうか。

五十嵐先生

これは弁護士の好みになりますね。私自身はToDoアプリを使用したい派です。指示をしたことも記録に残りますし、予定よりどのくらい過ぎているのか早いのかが簡単に分かるので、指示を出すツールとしては優れていると思います。ただ弁護士によっては、案件ごとのコメントでメンションをつけて指示出しをするという弁護士もいます。

このあたり、小布山さんの好みはどうですか?

小布山様

そうですね。ToDoアプリを活用するほうが確認漏れが防げると思います。コメントだとどんどん流れてしまうので、書き込みが増えていくと下に消えていってしまいますが、アプリだとレコードの中にデータとして残るので、後からの確認もしやすいです。

利用者によって使いやすい入力方法で対応できる、というのもkintoneの良さかなと思います。

※左がToDoアプリ、右が案件管理アプリのコメント。好みに応じて使い分けをしている。
インタビュアー

Boxだけでなく、カイクラやレポトンUなどの連携機能も上手にご活用いただいていますが、まずはカイクラを利用して良かった点をお伺いできますでしょうか。

小布山様

カイクラは着信があるとパソコンの画面にポップアップが出るので、誰からの電話かすぐに分かります。また、そのままその方の案件管理のレコードを開くことが出来るので、依頼者なのか相手方なのかも分かりますし、なにより着信を受けてすぐに話を始めることが出来るのが便利だなと思います。

※カイクラとは?<https://kaiwa.cloud/feature/>
お客様との“会話”をクラウド管理する次世代型コミュニケーションプラットフォームです。固定電話に着信があった際に、PCやタブレット端末に顧客情報やこれまでの対応履歴を表示させることができるシステムで、連携しているアプリの該当顧客のレコード詳細画面へボタン1つで遷移することができます。

五十嵐先生

すぐに電話番号の登録が出来るのも良いですよね。パッと検索してヒットした名前をコピーしてカイクラ上にペーストするだけですぐに登録ができるので登録作業も楽になりました。

インタビュアー

レポトンUはいかがでしょうか?

小布山様

現在弊所ではレポトンUを用いて、見積書と請求書を出力しています。レポトンU導入前は、Excelで作成したテンプレートをもとに個人で帳票を作成していました。

※レポトンU Excelの帳票出力ボタンの例。ボタンを押下することで、案件情報を踏襲した各種帳票がExcelで出力される。

※レポトンシリーズとは?https://u.repotone.com/

レポトンシリーズはkintoneで管理している見積書、請求書、各種報告書などあらゆるデータをPDFやExcel形式帳票に出力するプラグインです。〈公式サイトより引用〉

五十嵐先生

Excelのテンプレートが出来る前、私がこの事務所に入所した際は複写式の用紙に手書きで作成していましたね。手書きが大変だったので、Excelを作成しました。

それが現在はレポトンUを使ってワンボタンで出力が出来るようになった上に、各案件や売上管理とのデータ連携も可能になったので大変使いやすくなりました。

インタビュアー

ありがとうございます。段階的に業務をデジタル化していただいておりますが、事務所全体としてデジタルに対する意識の変化はございましたか?

五十嵐先生

弁護士で会議をする際、kintone導入以前は資料を紙で印刷していたのですが、kintoneやBoxをうまく利用出来るようになったことで、紙よりもデジタルのほうが便利だなと実感出来るようになり、今はみんなパソコンやタブレットを持参するようになったので、紙よりもデジタルのほうが便利だなと実感出来るようになったと思います。

小布山様

何かデータを検索する際、これまではBoxに格納されているExcelを開いて、その中で検索をしていたのですが、今はとりあえずkintoneにヒントがあるのでkintoneで検索するようになりました。データも集まってきたので、検索をすると何かしらヒット出来るようになったのは便利だと感じたので、kintoneで一元管理していく仕組み作りが重要だと考えています。

五十嵐先生

小布山さんが言った通り、kintoneを見ればBoxのリンクなども大体貼ってあるので、欲しいデータにすぐにアクセス出来るようになったことで業務効率化に繋がっていると思います。また検索時のキーワードの指定もないので、例えば、電話番号の下4桁で検索をすると顧客管理だけでなく、電話メモや案件管理もヒットしますし、ヒットしたデータを開くと依頼者や相手方の情報などが横断的に確認出来るのも良いですね。

今後、kintoneで実現したいことを教えてください

五十嵐先生

チャットのコミュニケーションは、今チャットワークとLINE WORKSを使用しているのですが、kintone上で出来るようになるといいなと思っています。kinotneに情報を集約させているので、なるべくkintoneでコミュニケーションが取れる仕組みも考えたいです。

後は、レポトンUから出力する帳票を増やしたいです。今は見積書と請求書だけですが、訴状や調停の申立書などもkintoneから出力出来るようにしたいですね。

最後に、今からデジタル・DX化を進めようとしている企業様に向けてメッセージをお願いします!

五十嵐先生

確実に管理が正確になるので、システムの導入は絶対進めるべきだと思います。今の若い世代の人は、紙よりもデジタルに慣れているので、今後の採用に当たってもデジタル化が進んでいないとマイナスのスタートになるため、新しい人を採用することや事務所の存続を考えた上でも必須だなと考えています。

デジタル化に対して抵抗感がある方もいらっしゃると思いますが、紙での管理よりも断然見やすく使いやすいように設計されているので、導入してよかったです。

小布山様

会社の規模が大きくなればなるほど、全員で情報共有が出来るシステムは非常に便利だと思います。昔の弁護士とのやり取りは、紙や携帯メールが主だったのでそこから考えると非常に大きな進歩です。上手く使いこなせればこれに勝るものはないです。