導入事例
船井ファストシステムを
導入いただいている企業様へのインタビュー
kintoneと連携システムの導入で、バラバラだった顧客情報を一元管理し残業時間大幅短縮!営業活動の見える化で社員教育の品質も向上した事例
株式会社マルゼンは、昭和41年創立の沖縄県那覇市に拠点を置くオフィス設計会社。「オフィス空間創りを通して社員の夢実現を応援し大好きな沖縄をより良くする」というビジョンのもと、オフィスデザイン、オフィス改修工事やオフィス家具の販売を中心に行っている。案件や数値の一元管理を行うため、2021年より船井ファストシステムを導入。今回は代表取締役比嘉基様にお話を伺った。
kintone導入前の課題、導入を決めた理由を教えてください
kintone導入前は、案件管理はスプレッドシート、取引先情報は別のシステム、見積書の作成はExcelと、使用するツールが点在していたことで情報の集約が出来ておらず、売上や案件数等の数値が可視化出来ていないことが課題でした。
また、社員各々の毎日の動きも共有出来ていなかったので、いつ・誰が・どこにいるのかも分からない状態でした。そんな中、船井さんにkintoneをご紹介いただき導入することになりました。
導入の決め手になったのは、kintoneで見積書が作成出来る点と、数値の見える化が簡単に出来る点でした。見積書はこれまで各々がExcelで作成していたため、誰がどのような見積を作成しているのか把握が出来ていなかったのですが、kintoneで作成出来るようになったことで見積書のフォーマットが統一され標準化することができたので、誰がどのような見積を作成しているのかリアルタイムで確認出来るようになりました。
さらにkintoneの標準機能の「グラフ」や「一覧」で商品分類別売上や個人別受注数などの欲しい数値のデータを、簡単に集計したり表現出来る点も導入の決め手になりました。
kintone導入時に行った取り組みを教えてください
導入当初は、社内にkintoneの入力を浸透させるのが非常に大変でした。船井さんにも協力してもらい、支援時に一緒にkintoneに入力する時間を作ったりしながら徐々に入力の浸透をさせていきました。
入力が定着するまでどれほどの時間が掛かったのでしょうか?
1年以上は掛かったと思います。やはり今までの定着していた手法に慣れていたので、メイン業務で利用するシステムを一新するには中々の時間が掛かりました。 例えば見積書は、kintoneで作成が出来るようになったのにもかかわらず、引き続きExcelで作成している社員もいましたね。そこから弊社にとって使いやすいカスタマイズを徐々に加えたり、入力体制を分業化したことで少しずつ入力が進んでいき、現在では全員が活用出来るようになりました。
社内の皆様からのカスタマイズ等のご要望にはどのように対応されていたのですか?
基本的に要望は全て担当者に集約して対応をしていました。業務に合わせて簡単にカスタマイズが出来るのもkintoneの特徴ですが、やはり当初はプラグインの設定方法など、中々難しい部分もありました。その時は、船井さんから提供してもらっているアプリの設定を見ながら、その設定を応用する形でカスタマイズをしていましたね。要は、真似をする形です。
ありがとうございます。入力体制の分業化について詳しく聞かせていただけますでしょうか?
はい。案件管理アプリへの入力は基本的に営業担当のメンバーに入力してもらい、営業担当が入力した案件情報に紐づく見積書の作成を事務担当にやってもらっています。入力体制を分けたことで、営業担当はお客様のことを考える時間がきちんと取れるようになったので、見積は提出済みなのに長期間受注に至っていない案件や、フォローが出来ていない案件が減りました。
案件の進捗状況が見える化できるようになったことで、納期が過ぎてしまった見積を再度確認したり、塩漬けになっている案件を発掘出来るようになりましたね。
入力が進むと、kintoneに案件のデータがどんどんと蓄積されていきます。蓄積されたデータから、売上分析が出来るようになったので、売上を伸ばすための経営戦略も立てやすくなりました。
kintoneで見積作成をするようになって変わったことや、楽になったことはありますか?
はい。kintone導入前、同じ案件で複数見積もり作成する案件では、どの見積もりが最新なのか把握できなくなってしまったり、見積もりを複製する作業が大変だったりしました。kintoneを導入したことで管理や複製がしやすくなったので助かっています。
また事務担当は「見積作成が簡単に出来るようになったので、作業時間の短縮に繋がった」と言っていましたね。
例えば商品A・商品B・商品Cは固定商品で、選択商品を商品Dにするか、商品Eにするかの見積を作成するときなど、1案件で複数の見積を作成するときにどの見積にも必ず含まれる商品があります。
1案件複数見積の作成が出来るようになったことで、見積の数だけデータや見積もり書案件を作成することは不要になったのですが、見積の明細は一から作成する必要があったので、固定商品がいくつもあると複数見積の明細を作るのに非常に時間が掛かっていました。
そこで見積書アプリに、選択した明細行を別の見積の明細にコピーするという機能を追加したことで、全ての見積に固定商品を一気に反映させることができるようになり、見積書作成のスピードも早くなりました。
ありがとうございます。先ほど蓄積されたデータをもとに分析に活用されているというお話がありましたが、営業会議や経営会議の際はkintoneで出したデータをご活用いただいているのでしょうか?
そうですね。会議の際には主に予実管理表と星取表を見ています。予実管理表では月ごとの予算・売上・粗利を集計しているので、達成率を見ながら会議を進めることが出来ます。
また、星取表では顧客ごとにどの製品を導入しているのかを〇×で確認できるので「このお客様にはこの商品を提案しよう」など、既存顧客への営業から受注までも戦略的に行うことができるようになりました。
案件管理や営業報告によって、お客様の動きの把握も出来るようになったかと思いますが、効果は感じられましたか?
はい。これまでは私に情報が集約していたので、私から営業担当に都度指示を出していたのですが、今は情報が共有されているので社員同士での認識の統一が出来、私が指示をしなくても全員がチームワークを持って業務をすることができるようになったと思います。
ありがとうございます。現在、連携システムのレポトンとBoxをご利用いただいておりますが、それぞれの良かった点を教えていただけますでしょうか。
レポトンは、見積書をExcelで書き出せるようにしています。出力したいExcelのテンプレートに関数を組んでおくことが出来るので、kintone上で出来ない計算も一気にやってくれる点が便利です。
また1つのファイルでも複数シートに分けて出力することが出来るので、表紙・内訳書と分けて出力出来るのも便利です。
Boxは最近利用を始め、現場の写真や見積を格納するようにしています。これまではレポトンで出力したExcelを別のクラウドを開き、お客様のフォルダを探して格納する、という手順で行っていたので結構な手間が発生していたのですが、Boxはkintoneの画面に顧客フォルダのプレビューが出るので、レポトンでダウンロードしたファイルをドラッグアンドドロップをするだけでデータの格納が出来ます。
また、kintoneの画面上に写真のサムネイルも表示されるので、どんな写真が格納されているのかすぐに確認出来るのでとても楽になりました。データ格納、検索に掛かる時間が大幅に短縮できたので、導入して良かったと感じています。
kintoneを導入してどのような効果がありましたか?
資料作成に掛けていた時間が削減されました。弊社は、県から建築業許可を取得しているので、年に一度、一年間の売上をまとめて提出する必要があります。
従来の管理方法であれば、情報が散乱していたので売上をまとめるだけでも非常に時間が掛かっていたのですが、今はkintoneのグラフ機能でリアルタイムかつすぐに確認できるので、資料作成に掛けていた時間は丸っと削減できましたね。
もちろん売上を数値ベースで確認することも出来るので、工事売上でいくら、OA機器でいくら、の様に売上の内訳もすぐに見ることが出来るので非常に便利になりましたし、資料作成の時間が減ったので残業時間も減りました。
ありがとうございます。他にも働き方の部分で変わったことはありますか?
そうですね。kintoneで見積書の作成が出来るようになってからは、パソコンとネットワーク環境さえあればどこでも同じ品質の業務ができるので、在宅勤務がしやすくなりました。
kintoneを導入して良かったと思う点を教えてください。
情報の集約化が出来るようになったことですね。例えば、先ほどのレポトンやBoxの件もそうですが、kintoneさえ開けば顧客情報、案件情報など全てが網羅して見れることが非常に便利だなと思います。
情報の集約化が出来ると、退職者が担当していたお客様から「前に買ったものと同じものが欲しい」というような問い合わせがあった際も、kintoneに記録されている過去の案件管理の履歴を遡ることで、当時販売した商品や業者のメールアドレス等も確認出来るので、別の担当者でも受注に繋げることが出来るようになりました。
他にも社内コミュニケーションで変わったなと感じられる部分はありますか?
そうですね。今進行中の案件や見積の状況がすぐに分かるようになったことと、今の数値だけではなく先々の数値も分かるようになったことで、コミュニケーションがしやすくなったと感じます。これまでは、営業担当が各々数値の管理をしていたので、全体の数値を確認するときには営業担当全員に聞いて回っていたのですが、今はkintoneを見るだけで把握できるのがいいですね。
また、同時に組織面でも大きく変わった部分がありました。これまでは私と同年代だったり、私より年上のベテラン社員も多くいたのですが、最近は新たに若い人材の雇用が進みました。若い人材でも、見える化された数値の情報をもとに社長としてある程度の指示やアドバイスもしやすくなったので、今は組織としても非常に安定していると思いますね。
また社内のやりとりはEvernoteのワークチャットを使用していたのですが、kintoneのコメント機能を使うようになりました。kintoneでは案件ごとや顧客ごとにコメントを残せるので、分かりやすく便利に使えています。
弊社では、営業担当がお客様のところに伺う時に情報提供担当のパート社員が残してくれているコメントを見てから伺っているので、適切な対応が出来るようになったと思います。パート社員は常に出社している訳ではないので、コメントにログを残しておくことで対応しやすくなったと感じますね。
今後、kintoneで実現したいことを教えてください。
受注数を増やしていくために、新しい働き方に挑戦したいと思っています。現在弊社は沖縄県那覇市に拠点を置いているのですが、kintone中心の事務業務であればリモートワークでも可能だと判断し、先日宮古島在住のパートを採用しました。完全リモートワークでの雇用になるので、kintoneを活用した働き方を僕らが学んで、実践して、モデル企業になり、お客様に伝えていきたいと思っています。
まだ課題はありますが、営業報告の入力の徹底が出来てくるとお互いの動きもより見えやすくなると思います。拠点は離れていても、それぞれがどんな動きをしているのかが分かる状態にしたいですね。
後は、会計の部分でもkintoneを活用出来たらなと思っています。案件管理や見積書・請求書の作成はkintoneで出来ているのですが、その先の入金処理や勘定科目ごとの集計もkintoneを絡めたいと思っています。kintoneはfreee会計と連携することが出来るので、船井さんにサポートいただきながら、freeeの活用も視野に入れていきたいと思います。
最後に、今からデジタル・DX化を進めようとしている企業様に向けてメッセージをお願いします!
導入初期は船井さんに協力していただいて、要望を具現化するためのサポートをしていただいていましたが、実際に使ってみると難しく無かったので、社内にデジタルに強い方がいらっしゃらない会社様でも取り掛かりやすいと思います。
特段難しい文言もないし、画面もシンプルで分かりやすいので、自分たちのやりたいようにアプリをカスタマイズ出来るので、肩肘を貼らずに取り組んでいただけると思います。
使い始めてから、「少しやりにくいな」「もっとこうしたいな」と思ったとき、すぐにカスタマイズが出来るので、とりあえずやってみるということが出来ますし、社内で方向性が決め切れない時は、チャットやZoomでの相談も出来るので安心して活用出来ると思います。