導入事例
船井ファストシステムを
導入いただいている企業様へのインタビュー
kintoneに情報を集約し、大幅な工数削減に成功。売上が上がる業務に時間を当てられた結果、売上昨対比1.2倍・生産性2倍を達成した事例
株式会社博運社は福岡県糟屋郡に本社を構える物流企業。「こころで応える。こころを結ぶ。」を経営理念とし、運送・物流事業をメインに不動産賃貸や人材派遣など多角的に事業を展開している。人材紹介事業において2022年よりkintoneを導入。今回は人事部の宗岡舞様と大田レスリエ様にお話を伺った。
kintone導入前の課題、導入を決めた理由を教えてください
kintone導入以前は営業先に対しての架電状況・求職者の情報・マッチングの情報など全ての情報をスプレッドシートで管理していました。
営業先企業の管理はテレアポ担当者ごとにスプレッドシートがありましたので、誰がどこに架電してどのようなやりとりをしたかという情報が一切把握出来ておらず、架電先がバッティングしてしまうこともよくありました。
さらに架電数などのKPIを集計する際も、毎日スプレッドシートのフィルタ機能を使って数えてから報告していたため手間を感じていました。欲しい情報も散乱しており、集計をするためにたくさんのスプレッドシートを参照して情報を集計する必要があったので、残業も多々発生していました。
求職者の情報も1求職者1シートでスプレッドシートで管理をしていました。シートでは求職者名や希望する職種や雇用形態だけでなく、住所や電話番号など情報も管理していたので、情報入力に時間や工数がかかっていたことだけでなく、セキュリティの観点からデータの入力・管理方法に不安を感じていました。
そんな中、船井さんにkintoneを勧めていただき導入を検討しはじめたのですが、当時感じていた課題はもちろん、それ以外の「これもしたい」「あれもしたい」といった要望がkintoneで実現出来ると分かったのでkintoneの導入を決めました。
求職者の人数もどんどん増えていく中、これからより人材紹介事業を拡大していきたいと考えていましたので、セキュリティ面でも安心して使えるという点もkintone導入の決め手になりました。
kintone導入時に行った取り組みを教えてください
導入開始時のオンボーディングにおいて、船井さんに行っていただいたセットアップミーティングではスムーズに過去データのインポートが出来ましたし、社員向け説明会でkintoneの仕組みやアプリの構成については基本的に理解が出来たので、利用開始までも非常にスピーディーに進みました。
後はテレアポ担当者から個別で質問が来た時に対応するくらいでしたので、あまり導入時の反発等はありませんでした。スプレッドシートよりも使いやすくなったというポジティブな意見が多かったので、導入はスムーズに進みました。
ありがとうございます。社内からkintoneに関する改善の要望が上がった際や、カスタマイズはどのように進めていましたか?
基本的には私と大田さんに集約して対応していました。
kintoneをメインで利用しているテレアポ担当者から「こういうことに時間がかかっています」というような声があがった際に、どのようにしたらその課題が解決出来るかを検討してカスタマイズをするようにしていました。
kintoneの設定もシンプルなので基本的には自社で進めることが出来ていましたが、不明点があれば船井さんにチャットで相談したりミーティングをしたりしていました。
kintoneを導入して良かったことを教えてください
情報共有が出来るようになったことで様々な部分で時間や工数削減が実現し、獲得求人案件と求職者数の増加につながり、さらに提案出来る求人数も増えました。
営業面においては、突然企業から電話がかかってきたときも「過去に誰がどんな話をしているのか」ということが全て確認できるようになったので、担当者でなくてもスムーズに話を進めることが出来るようになったので対応品質も向上したと思います。
例えば「大型免許を持っている求職者は何名いますか?」という企業からの問いに対して、これまでは大体でしかお伝えが出来なかったのですが、今では実情ベースでお伝えが出来るのでテレアポ担当者の営業トークのレベルも上がり、獲得出来る求人数も増えたのだと思います。
また求職者にヒアリングする内容はほぼ変わっていないのですが、チェックボックスや自動入力機能があることで入力が簡単にできるようになり、求職者1人当たりにかかる作業時間もかなり減りました。
スピード感をもって対応が出来るようになったので、提案した後も温度感が高いうちにこまめに求職者と連絡を取り合い、他社で決まったのか、まだ求職中なのかなどの状況も把握出来るようになりました。
求職者と案件のマッチングも大きな時間短縮になったと思います。kintone上では「関連レコード一覧」という機能を用いて、求職者の希望する職種・業態・エリア・雇用形態などがマッチする求人案件が自動で参照されるため、求職者に適した求人案件を探す時間が非常に短縮されて必要な時に必要な情報をすぐに確認出来るようになり、求人提案がしやすくなりました。
この機能を活用して、1人の求職者に対して複数の求人案件を提案することもあるため、求職者ごとに「誰にどの案件を提案してどのような状況になっているのか」を視覚的にも分かりやすくなるようにカスタマイズをしました。
kintone導入前は、1ヶ月に抱えられる求職者の人数が70人から80人くらいで精一杯だったのですが、今は最高で150人の時もあるので倍近くの求職者様の対応が出来るようになりました。さらに空いた時間でLINEの配信や営業訪問の時間が取れるようになったので、業務の幅も広がったと思います。
素晴らしいです。業界平均だと、1ヶ月に抱えられる求職者数は20人から30人くらいとされていますので、もともと効率的に管理されていた上にkintoneを導入したことで、現在は業界平均の約5倍もの求職者を抱えられているのですね。
グラフや表も活用いただいていると思いますが、具体的にどのようなグラフを活用されているのでしょうか?
KPIアプリでは「各種月次集計プラグイン」を用いて営業開拓とマッチングの数値を管理しています。
営業開拓KPIではテレアポ担当者ごとの架電数や案件獲得数などを確認しています。一つの一覧で担当者ごとの数値が一気に確認できるので状況把握がしやすくなりました。
マッチングKPIでは応募数や入社数、成約数などの売上管理のための数値を確認しています。特に重要な売上などは数字だけではイメージしにくい部分があるので、グラフ化するなど見やすくなるための工夫をしています。
上司からいきなり今月の応募数や入社数を聞かれたとき、以前はスプレッドシートで色々な絞り込み条件をつけないと集計出来なかった数値が、今は一覧で出せたりグラフで見ることが出来るので、目標を達成しているのか否か、達成率はどのくらいなのか等まですぐに答えることができるようになりました。
求職者対応も社内での作業も時間短縮に繋がったのですね。
連携システムのご利用状況を教えていただけますでしょうか?
はい。弊社ではレポトンを利用しています。応募があった求職者情報をキャリアシートとして書き出して企業様にメールで送付し、面接に適する人材かどうかをご判断いただく材料にしていただいています。その他にも請求書や見積書、労働条件の明示書などもレポトンを使って書き出しをしています。
※レポトンシリーズとは?〈https://u.repotone.com/〉
レポトンシリーズはkintoneで管理している見積書、請求書、各種報告書などあらゆるデータをPDFやExcel形式帳票に出力するプラグインです。
〈公式サイトより引用〉
kintone導入以前は請求が発生した段階で、請求書を出力するためのスプレッドシートに企業名や住所などを手打ちで記入したものをPDFにして保存・ダウンロードしてから企業に送付していました。出力する帳票の種類が多いため、ここでも多くの時間と工数がかかっていました。
今ではボタン一つで出力が出来るので、本当に楽になりました。kintoneももちろんですが、レポトンも導入して良かったです。
今後、kintoneで実現したいことを教えてください
他の部署にもkintoneを展開してみたいと思います。今は人事部の一部でしか利用していないのですが、他の部署から「kintoneってどんなことができるの?」などとkintoneの活用方法について聞かれることも出てきました。
部署によっては請求書を紙で印刷して渡したりしているので、請求書回りだけでもkintoneを用いてペーパーレスになればより良いかなと思います。
最後に、今からデジタル・DX化を進めようとしている企業様に向けてメッセージをお願いします!
もしExcelやWord、スプレッドシートで情報を管理されているのであれば、いくつかのファイルやシートに分けて管理しないといけない中、それが一括でリアルタイムに共有出来るようになった点がkintoneを導入して得た大きなメリットです。さらに時間短縮で他の作業に時間を充てることができたり、残業が減ったりしたので導入してよかったなと思っています。
今、情報共有をすることがどこの会社様でも課題としてあるのではないかと思っています。そこに時間や工数がかかるのは非常にもったいないと思うので、システムを導入して作業効率を上げることで、本当に議論しなければいけないことが議論できたり、本当にしなければいけない業務に時間をかけることが出来ると思います。kintoneを使うことで今までより工数が増えるということはないと思うので、もっと普及してほしいなと思います。